暑~い夏も終わりに近づき、いよいよ実りの秋ですね。
2019年の中国の中秋節と呼ばれる十五夜は、9月13日で13日~15日が国民の祝日になりました。(毎年旧暦によって変わります。)
中国では、この時期、月餅を贈る習慣があります。月餅にも色んな味があって、日本人のイメージする餡子の入った甘い月餅だけでなく、お肉の入ったオカズのような月餅、ハーゲンダッツのアイスクリーム月餅もあり、とてもバラエティです。そんな月餅を贈るシーズンが終わると次にやってくるのは、いよいよ「上海蟹」の到来です。
前置きが長くなりましたが、今回は、上海蟹について書いてみようと思います。
1、上海蟹のシーズンは?
上海蟹が解禁されるのは、だいたい9月下旬頃から11月下旬頃までです。
解禁になると、フリーペーパーなどで、レストランの上海蟹コースの宣伝が多くみられるようになります。
その他のシーズンで見られる上海蟹は、本場の陽澄湖のものではない可能性があるので注意が必要です。
上海蟹と言えば、陽澄湖産が特に有名で、その偽物が出回ることもあるくらい高値で取引されています。
2、上海蟹の雄と雌の見分け方
見分け方はいたって簡単!
蟹のお腹を見て、3段腹のようになっているものが雌♀。
三角の形があるものが雄♂です。
3、雄と雌にも旬があります。
上海蟹が解禁になると、まずは雌♀がお薦めです。特にお腹の中にたっぷりの卵を抱えた蟹が美味しさを増します。
その後、雄♂が旬の時期に変わっていきます。どちらにしても、この時期にしか食べられない上海蟹は、蟹味噌が濃厚で美味しいですよ。
4、取引先から贈答品としていただくことも
上海周辺地域ならではの習慣だと思いますが、上海蟹のシーズンに、贈答品として上海蟹を頂くこともあります。
上海蟹は高級レストランで頂く高級料理。というイメージでいたので、主人が持って帰ってきた時は、びっくりしました。
早速箱を開けてみると・・・
5元札は大きさのイメージに置いています。
2杯の上海蟹は、紐でキツク結ばれながらもイキテオリマス。
写真では分かりにくいのですが、一生懸命窮屈な状態から抜け出そうと必死にもがいておりました(>_<)
「ひゃ~どうやって調理するんだろう・・・蒸す?茹でる?」
初めて上海蟹を頂いた時って戸惑いますよね。
生きたままのモノを家で調理するのは、人生初めてかも。
5、一番基本の基本は、蒸すのが簡単です。
生の上海蟹には、寄生虫がいることがあるので、必ず火を通して食べます。
我が家も紐をつけたまま、きれいに洗ってから、蒸し器でしっかり蒸しました。
15分~20分ほど蒸しあがるとオレンジ色の「ザ・上海蟹」の出来上がりです。
この蟹はどちらも雌♀で、卵がたっぷり入っていました。
いざ実食!
何もつけないで蟹身をほぐして食べたり、ポン酢につけて食べても美味しかったです。蟹酢のような気の利いた調味料は、なかなか中国のスーパーでは売っていないので・・・(^-^;
蟹味噌ってこんなにおいしいの?と、蟹味噌の本当のおいしさというものに出会った瞬間でした。
卵が好きな人は、雌蟹♀を、蟹身を食べたい人は、雄蟹の方が体が大きいので、雄蟹♂がいいそうです。
日本の日本海で獲れるような大きな蟹と違って、食べる部分は少ないです。かと言って、何杯でも食べれるようなものでもないです・・・
6、実は、蟹は、身体を冷やす食べ物です。
レストランで上海蟹コースをいただくと、最後の方になると身体が冷えてきて寒くなることがあります。
中医薬の考えで、蟹は身体を冷やす食べ物なので生姜や紹興酒などの身体を温める食べ物と一緒に食べた方がいい。といいます。
私も毎回上海蟹を食べた後、すっごく寒気がするので、いつも生姜湯を飲むようにしています。お店でも生姜茶を出してくれるところも多いです。
7、生きた上海蟹は、日本国内持ち込み不可です。
珍しいので、ついついお土産に持って帰りたくなりますが、
生きた上海蟹を手荷物や受託手荷物で持ち込むことができません。
上海浦東空港の国際線の制限エリアで上海蟹を売っているのを見たことがあります。
でも日本は、持ち込み不可なので買わないようにしてくださいね。
詳しくは、こちらの環境省のPDFをご覧ください。
上海蟹はぜひ現地で味わいましょう!
8、上海蟹は、年に一度のお楽しみ
上海駐在員が会社の接待や日本からの出張者との飲み会で、必ず1度は口にする上海蟹です。駐妻さん同士でもお得なランチコースで上海蟹を食べに行ったりします。コースで頂くと少しお値段張りますが、この時期でしか味わえない上海蟹、ぜひ食べてみてください。
覚えておくと便利な一言中国語
「现在的季节,大闸蟹 公蟹好 还是 母蟹好?」
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