上海駐在が決まった時、私は、你好・谢谢・再见しか話せませんでした。生活する上でやはり中国語が必要になってきます。今回は、中国語教室について詳しく書いてみます。
コースの種類は?
こちらの中国語教室は、だいたい4種類のコースに分かれています。
1.日常会話を学ぶコース
初めて上海に来て、基礎から始められる「初心者向けのコース」から「上級コース」まであります。私もここからスタートしました。文法や発音、会話を学びます。
2.ビジネス会話コース
日常会話よりもビジネスで活用するための会話や文法を学びます。
働いている方向けのコースで、平日夜や土日に開講されていることが多いです。
3.HSK対策コース
中国国家主催の資格を取得するためのコースです。
1級~6級まであり、6級持っていれば、ビジネスレベルと言えるようです。私も試験まで短期間受講しました。
4.会話中心のコース
1の日常会話コースは、文法も学びながら会話も学ぶのに対し、こちらは、会話を中心としていて、文法の基礎が出来ていれば学べるコースです。会話をレベルUPさせたい方向けです。
授業中は、先生も生徒も中国語onlyの所と日本語も可能の所があります。私は日本語も可能の所に通っていました。
授業の対応人数とメリット,デメリットは?
上記のコースを更に分けると、授業の対応人数も色々あります。3種類に分かれると思います。それぞれのメリットとデメリットを書くと、
少人数コース(1コマ40元~)
メリット
- 他の人の発音や間違っている所などを共有できる。毎回顔を合わすので、生徒同士仲良くなれる。
- 授業料が安い
- だいたい2,3人のクラスです。
私は、同じ幼稚園ママと一緒だったので、幼稚園の行事で欠席する時は、他の曜日や時間に変更してもらえました。(教室による)
デメリット
- 自分と先生と直接話せる時間が少なくなる。
- 生徒さんと仲良くなれれば問題ないが、合わなかった時にやりづらい。
- 自分が欠席しても授業は進んでしまう。
- だんだんレベルに差が出てくる。
私は、幼稚園の駐妻さんに誘われて3名コースに体験に行って基礎からスタートしました。
年齢層もバラバラの駐妻さん同士でしたが、一緒にランチやマッサージに行ったり、お互い初心者だったのでやりやすかったです。半年後には、それぞれレベルに差が出てきているのが確実に分かるようになりました。週2回2年間通いました。
マンツーマンコース(1コマ80元~)
メリット
- 1対1なので集中して学べる。
- 先生と直接質疑応答できるので先生との距離も近い。
- 自分のレベルに合わせて授業を進めることができる。
- 欠席の場合は、担当の先生と都合がつけば振替も可能。
- 派遣してもらって自宅で教えてもらうことも可能
デメリット
- 授業料が高い。
- 自分のレベルを他の人と比べることができない。
- 先生との相性が合わないとやりにくい。
- 教室によって、同じ先生がずっと担当しない場合もある。
駐在して半年経った頃に、マンツーマンコースを追加しました。体験教室は、4つ行きました。その中で、値段も安く、教え方の上手な先生に出会えたので、その教室に決めました。週1回1年半通いました。
クラス制コース(1学期週5回10000元~週3回5500元~)
主に大学の教室で授業をする場合は、10名以上のクラスになると思います。
メリット
- 1コマの授業料が割安。
- 週3~5日通うので、集中して勉強でき早く身に着く。
- たくさん友達ができる
デメリット
- 欠席しても授業は進んでしまう。
- 大学は学期制なので、1学期分の授業料をまとめて払わなければいけない。(1コマ単価は安いが支払う金額は高い)
- 先生の話を聞くばかりの一方方向の授業になる。
- 人数が多いので、自分の発言する時間は少ない。
私は、中国語onlyの体験授業に参加した事があります。
20名以上のクラスで日本語は一言も話せません。
まだ駐在して半年ほどだったので、まず聞き取る事が出来ませんでした。聞き取れないと授業についていけないので断念しました。
中国語教室の探し方
私の場合は、同時期に上海に駐在され、幼稚園が偶然一緒だったママさんから『一緒に習いに行きませんか?』と誘っていただいたのがきっかけでしたが、通常であれば、自分で探さないといけないので、どうやって探せばいいかを書いてみると、
日本人向けのフリーペーパーを活用する(ジャピオン、らくらくプレスなど)
初めて上海に来た時、和食屋さんや日系スーパーで手にすることができ、一番身近に上海の情報を知ることができます。
この広告欄にたくさん中国語教室の宣伝があります。ざっと見ただけでも6ページに記載されていました。
私もマンツーマンのレッスンは、ジャピオンを見て探しました。
ネットで検索する
フリーペーパーに載っている教室の大きいところは、HPがあると思います。
フリーペーパーに記載されていない情報も得られると思います。情報が古くないか確認が必要です。(授業料が値上げしている場合がある。)
会社の先輩が行っている教室を参考にする。
もしかしたら、会社と提携している場合があるかもしれません。
駐妻さんの行っている教室を参考にする。
一番有力でリアルな情報だと思います。詳しい人は、先生の評判も分かると思います。
広告に載せていない教室もあるかもしれません。
日本人がたくさん住んでいるマンションの掲示板を活用する
同じマンションの中で生徒を募集している場合もあります。
たくさんある教室から一つを選ぶのはなかなか大変ですが、広告を見ただけでは、雰囲気やどんな先生がいるか分からないので、必ず体験授業に行かれることをお薦めします。
新規申込キャンペーンもあるので、それを利用すると少しはお得になりますよ。
私の恩師の話
私の行っていた教室は、交通大学の分校でしたが、とても人気の上海人の先生で、ちょっとおしゃべりだけど、上海のあらゆることを教えて頂きました。
この先生のことをちょっと書きます。
先生のご自宅で餃子パーティや、授業をしたこともあります。
授業をした時は、ご自宅のキッチンとダイニングを仕切るスライドドアが一面透明なガラスだったのですが、なんとそのガラスの部分に水性マジックで書いて授業をしました。まさかそこに書くとは思っていなかったので、日本人にはない発想だなと思いました。
授業料を先生に現金で渡した時、後日3人の誰かが偽札を渡してたことが分かりました。3人のお金をまとめてしまったので、誰が出したか分かりません。
先生に「その偽札はどうしたんですか?」と聞いたところ、
「マックで使ったよ。使ったもん勝ちだからね。マックは、偽札のチェックしないから・・・」
私達3人はア然としてしまいました。
『えっ!使っちゃったんですか。警察に届けなくていいんですか?』すると先生は、
「中国は偽札なんてたくさんあるから届けなくていいのよ。持ってても意味ないから早めに使っちゃって」
『えー!!』
日本は、偽札なんて見つけたら大ニュースになるし、警察に届けることが前提だと思うけど、中国では、使ったもん勝ちなんて初めて聞き3人でカルチャーショックを受けました。
私達3人の誰かが、日本人だから気づかれないだろうと、おつりに偽札を入れられてたんでしょうね。だからこのクニでは、エンドレスなのです。。。
あと先生が受け持っている生徒さんで単身赴任の日本人サラリーマンの浮気の話が面白くて、よく先生に相談してたそうです。リアルな話が聞けて現実を知りました。そのサラリーマンも先生以外に相談する人がいなかったのでしょうね(笑)
また、日本円を人民元に両替したい場合も、先生お薦めのヤミの両替屋さんに何度も連れて行ってもらいました。ヤミと言っても合法で、銀行の前で堂々と両替屋さんは立っておられます。
その日のレートにいくらかプラスしてくれて、しかも手数料は無料。もちろん中国語しか通じないので、ほとんど先生に頼っていました。
ヤミだから偽札が混ざっているのでは?と心配になりますよね。その不安を解消すべく、両替屋さんは、銀行の中のカウンターにある偽札判別機にお札を通して、証明してから渡してくれます。
ヤミなのに銀行を利用する。もしかして銀行の人?と色々疑問もあるのですが、一度も偽札を受け取ったことはありません。
今もヤミおじさんご健在です。スマホ決済がメインの中国なので、いつか商売辞めてしまうのではないかと心配ですが。。。おかげで毎年上海旅行では助かっています。
その他にも、アイさんを雇う事になった時、合い鍵が必要になったので、駐妻さんに相談すると、
「カルフールで100元で作ってくれたよ」と。早速先生にも聞いてみた所、
「日本人だから100元も取られたんやね。私が交渉したらもっと安いと思うから一緒に行きましょう」と。
100元は当時のレートで1500円くらいでしたが、そこまで高いとは思っていませんでした。先生と一緒に行き、まず北京語(標準語)で交渉すると50元でした。
そして、先生は上海人なので、上海語で交渉するとなんと30元になりました。言葉によってこんなにも値段が変わるのかとびっくりしました。
この先生のおかげで中国語だけでなく、上海で生活する知恵のようなものも得られ、いい先生に出会えてよかったなぁと思っています。今でも交流があり、何かあった時にいつも助けてくれます。
また、駐在半年後に通いだした会話中心のマンツーマンの教室では、大学生の若い女の子が私の先生でした。
彼女は一度も日本に来たことがないのに日本語がとても上手で、独学で勉強したそうです。特に大阪が大好きで、お互いに中国語と関西弁を教える関係になりました。
この教室は、壁もドアもスケルトン教室になっていて、教師と生徒でプライベートな関係になることを禁じていました。
彼女とは、お買い物行ったりできる友達になれたらいいなと思っていたのですが、なかなかそういう機会もなく、ある時彼女が「日本人が経営する洋服屋が近所にあります。今度名刺もらって来ます。」と。
そして後日名刺をもらった時、なんと裏にさりげなく彼女の携帯番号が書いてあったのです。それがきっかけで、現在もよく会う友達になっています。
教室長は、私達がプライベートでも会っていることを未だに知りません(笑)
中国語も学びながら上海生活を楽しもう
フリーペーパーに載っている教室をざっと数えてみると30校ありました。
たくさんありすぎて何を目的にして選んだらいいか迷うかと思いますが、中国語を学ぶだけでなく、教室内に文化教室があったり、カラオケやクリスマス会、忘年会とイベントを企画してくれたり、色々な楽しみ方があります。
参加するしないは自由ですが、せっかく他の駐妻さんや先生と会える機会なので、楽しんでほしいなと思います。
私の恩師のようなプライベートまで会える先生は少ないかもしれませんが、日本人駐妻さんだけでなく、現地の人と仲良くなると、上海の中の日本人社会以外の世界が見えてきますよ。
そしてやはり中国語が出来てこそ、上海生活もしやすくなると思います。
私は大して中国語は話せないですが、今も忘れないように中国語教室に通い、上海旅行の時は、その成果が出せるように試練の場となっています。
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