ヨハネスブルグに住み始めてから、駐在している方と気になる会話が・・・
「先週の計画停電は長い時間で大変だったわよね。」「朝、家の駐車場のシャッターが停電のせいで開かずに家から出れず、こどもの学校を休むことになっちゃたのよ。」
「今週末は夕方から計画停電だから外食に行こうかな。」「停電の時間を忘れていて洗濯機を回していたら、取り出せなくなっちゃったの。」
停電という言葉をよく聞くようになり、(ちなみにLoad Sheddingといいます。この言葉はよく聞くし使う)
え?停電がそんなに日常的にあるのかな。停電するとどんな日常に変わるのか興味と不安が入り交ざっていました。
早速、駐在して数週間後に停電を経験するも、その日は週末の夕方からということもあって、会社のご夫婦と外食に行き、帰宅するころには停電が終わっていたのでその時は特に不便さも体感できず。
ところが、その後毎日続いたり、起こる時間もバラバラ、そして長期間になると、ストレスや不便さに嘆くこともあり…。
そもそもなぜ計画停電が頻繁に起こるのか、
その理由を伝えながら、困ったときの対処法、事前対策をご紹介していきます。
計画停電が起こる理由
南アフリカ電力供給は国営のEskomという会社に95%依存しています。困ったことにEskomは実質的に経営破綻の状態で、政府の支援なくしては存続できない状態に・・
発電所設備の不足に加え既存の発電所設備の老朽化が進んでいるにもかかわらず、メンテナンスもきちんとしなかったため、深刻な電力不足が起こっているのです。
そう、これはヨハネスブルグだけではなく南アフリカ全体が電力不足なのです。
日本では考えられないと思いますが・・・
他にも電力料金を滞納している自治体が多く存在していること、Eskomの社員の過剰人員など原因がたくさん。
しかもこの事態は1990年代から統計で予想されていたようで・・
にもかかわらず、現状このような電力不足は解消されるどころか昨年2019年には過去最悪の停電レベルステージ6に達してしまったそうです。
なるほど・・だから昨年は停電が頻繁に起こっていたのか。
ちなみにこのEskomという会社南アで超一流企業でお給料も高く、平均の3倍以上ももらってるとか・・
南アの闇の部分がみえてしまった・・
今後さらに電力不足が深刻化するのではないかと心配な日々。
不便なこと
この計画停電は基本的に1日1~2回、1回につき4時間続きます。
ステージ1~4に分かれて時間帯や回数が決まるのですが、昨年は史上最悪のステージ6が起きてしまい
ステージ6にもなると1日4回以上起こることも・・。
もはや1日中停電・・・。
家のすべての電力が使えなくなるので、様々な行動が制限される羽目に。
例えば冷蔵庫が使えなくなり、
こんな日に限って貴重なお刺身や注文したばかりの薄切りお肉なんかが入っていたら、
悲しみがあふれてきますね。
他にもテレビ、Wi-Fi、洗濯機、掃除機、IHコンロなど使えなくなるため掃除や料理など家事が出来なり、ガスコンロの自宅であっても、真っ暗闇の中で料理する気になれませんよね。
計画停電が起きる時間帯によっては、朝食や夕飯作りが出来ないことやお風呂に入るのも難しくなります。
さらに町中の信号機もとまり、渋滞が発生することもしばしば・・
このような状況が頻繁に続くと、ストレスになってきますね。
(夜の停電、ベランダの様子)
(明かりがあるエリアは計画停電の時間が異なっている証拠)
(ちなみに明るい時のベランダはこのような感じです)
対処法
日々突然訪れる停電に対してのストレスを少しでも回避したいですよね。
そんな時にできる対処法を3つご紹介。
①ジェネレーター(発電機)が設置されている家に住む
最も効果的な方法は、ジェネレーターが設置されている家に住むことです!これに勝る方法はなし。
ジェネレーターがあれば、停電していない時と変わらない生活ができるので不便なことが全くありません。
これから、ヨハネスブルグに駐在する、市内で引っ越しを考えているという方は、ジェネレーターが備え付けられているところに住むことを強くお勧めします。
とはいってもジェネレーター付きの家が空いていなかった、(意外と少ないのが現状)引っ越しはなかなか出来ない、など様々な理由でジェネレーター付きの家が見つからないこともあるでしょう。
そんな時は次の方法です。
②インバーター発電機を設置する
こちらはジェネレーターとは違いマンション全体ではなく、個別に部屋に取り付ける方法です。
ジェネレーターほどの蓄えはないですが、冷蔵庫、テレビ、部屋の全体の電気、ドライヤー、は4時間以上は保てることができるので計画停電中でもほぼ普段と同じような生活ができます。
我が家もジェネレーターがない家だったのですが、部屋にインバータを付けてからとっても快適になり、今までのようなストレスはなくなりました。
ここで気をつけることは洗濯機、乾燥機、掃除機、電気ケトルなどは、一度にたくさんの電力を使うため、長時間電力が保てなくなるのでそのような家電は使わないようにすること。その他の家電は問題なく使える。
部屋に明かりがあり、ある程度家の中で行動ができると安心できますし、ストレスはかなり減るのではないかと思います。
(部屋に取り付けてもらったインバータ)
➂充電の確保と灯りの準備
自宅にジェネレーターやインバータを付けることが難しい、誤作動を起こして動かなかったなんてこともあるかもしれません。そんな時のためにも
懐中電灯、ランタン、キャンドルなど灯りを確保できるものを常備すると突然の停電に慌てることなく対応できます。
連絡が取れなくなると不安も大きくなりますので、スマホやパソコンの充電量は常に満タンにしておく、モバイルバッテリーの用意もあるとより安心できるかも。
便利なアプリ
停電が頻繁に来ているときは常に電力会社のサイトを見てスケジュールを確認したり、日々の会話の話題にも上がるので、停電に対して敏感になります。
しかし、久々に突然停電が起きた時の焦り具合に自分でも笑ってしまうほど。
ESKOM(エスコム)の停電スケジュールがわかるアプリがあるので、
それをダウンロードしておくと通知が来るので、停電の日付や時間忘れを防止できます。
自分の家の周辺エリアを入力すると、その日のスケジュールを見ることができます。
このように停電スケジュールが簡単に見ることができます。
まとめ
日本では想像できないような、電力不足のため頻繁に停電が起こることを身をもって体験しました。
南アフリカの経済事情も絡んでいるため、避けては通れない現状です。
生活の不便さを減らすために、家選びはとても重要であること、少しでもストレスをなくすために自分で工夫することも必要であり、サバイバル能力が備わった気分です。
懐中電と、ランタンなど基本的なものは現地で調達できますが、日本の便利グッズを持ち込むのも良い方法ではないでしょうか。
停電で落ち込まないように、工夫して楽しく生活を続けたいですね。
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