海外赴任となると日本での手続きや引っ越し作業がまず頭に浮かびます。
忙しい中、荷物をまとめてアメリカに到着したらそこからまたやるべきことが山積みです。
今回は渡米直後にどの駐在員家庭も行うであろうことを紹介していきます。
また子連れでアメリカ駐在をする場合は別の記事に書きましたので併せて参考にしてみて下さい。
書類や個人情報の手続き
I-94の確認
入国してすぐ確認すべきなのはI-94の情報が正しいかということです。
入国審査を受けて滞在許可が出ると必ずこのI-94に記録されます。
アメリカに合法的に滞在できる期間を証明する重要な情報としてSSNや運転免許証を取得する時に必要になります。
ウェブサイトで名前、パスポート番号、入国日、滞在可能期間などに間違いがないか確認しておきましょう。
システム上、入国直後には反映されず2~3日かかることもあります。
もし間違いを見つけた場合はUSCISに電話やメールで問い合わせて訂正してもらえます。
SSN取得
SSNとはソーシャル・セキュリティ・ナンバー(社会保障番号)の略語です。
日本のマイナンバーに近いシステムと考えるとわかりやすいでしょうか。
アメリカでは運転免許証、労働許可証、賃貸契約、確定申告、クレジットカードの申し込みなどあらゆる手続きに結び付けられており、非常に重要なものです。
ソーシャル・セキュリティ・オフィスで申請手続きをして取得します。
手続きにはI-94も必要になるので、先にI-94の情報が正しいか確認してから申請することになります。
大使館・領事館へ在留届の提出
日本の法律では海外に3ヶ月以上住む場合は「在留届」を提出することが義務付けられています。
新居が決まったら管轄の大使館または領事館で手続きをしておきましょう。
もしも海外で災害やトラブルが発生した時に、必要な情報を得たり、安否確認を行うことができます。
外務省のウェブサイトで簡単に済ませることもできますよ。
お金関連の手続き
銀行口座開設
アメリカで生活するにはアメリカの口座が必要になります。
ユニオンバンクのように渡米前に日本で開設できる銀行もありますが、
アメリカ到着後に開設する場合はできるだけ早く手続きをしましょう。
大手銀行はChase、Bank of America、Wells Fargoなどが挙げられます。
会社から指定の銀行があるならばマニュアルを確認しながら開設できるでしょう。
クレジットカード&デビットカードの発行
アメリカは早くからキャッシュレス化が進んでいるため、現金をあまり持ち歩きません。
「自分は現金派!」という人でも現地で生活するにはクレジットカードやデビットカードがある方が断然便利です。
デビットカードは銀行口座と直結していているタイプのカードで、買い物をした店から直接引き落とされます。
クレジットカードは日本で使っていたカードでも使えますが、たまに決済ができないことがあります。
そしてアメリカではクレジットカードを作成するにはクレジットヒストリーと呼ばれる返済履歴のデータが1年分ほど必要になります。
渡米前にANA USA Card か JAL USA Cardに申し込んでおき、アメリカの新住所が決まってすぐ受け取れるようにするのが便利です。
携帯電話の契約
今では生活必需品とも言える携帯電話。
アメリカではフリーWi-Fiが使える場所も多く、Wi-Fiのある場所でなら日本のスマートフォンを使うことができます。
ただし、緊急時の連絡や諸々の手続きにアメリカの電話番号が必要になるので早めに購入する方がいいです。
アメリカの大手携帯会社はT-mobile, AT&T, Verizon, Sprintです。
これらは契約にSSNやクレジットヒストリーが必要になることが多いので、最初は携帯電話とSIMカードを購入してプリペイド携帯を利用する方法もあります。
また日本から日系の格安携帯会社に申し込みをしておけばアメリカ到着してすぐに利用できます。
車の関連の手続き
車の手配
一部の都市を除くとアメリカは車社会です。
生活の必需品として購入またはリースをする人が多いでしょう。
購入する場合も新車、中古と選択肢があります。
州の運転免許証取得
渡米してすぐは日本で発行した国際免許証で運転が可能です。
生活が少し落ち着いたらできる限り早くお住まいの州の免許証を取得することをおすすめします。
試験は知識と実技に分かれており、知識の試験はオンラインで受験することも可能な地域が多いです。
州によって取得方法や渡米後何カ月以内に取得しなければならないというルールが違うので、渡米前に調べておくことをおすすめします。
また、州によっては日本語版の試験ができるところもあるようです。
普段の生活では使わなくても、旅行や非常事態でも運転できるように取得しておく方がいいと思います。
新居の準備
家探し(内覧、申請、契約)
アメリカでの住まいによって生活の基盤が決まるので家探しはとても重要です。
渡米前に不動産サイトで地域の相場や家のタイプをチェックしておくといいでしょう。
家を探すときには不動産会社に依頼するか、直接管理会社やオーナーに連絡を取る方法があります。
一番楽なのは不動産会社を通して見学から契約まで行うことです。
渡米前から連絡を取り、希望条件を伝えておくとよりスムーズに進みます。
アパートは管理会社のオフィスの営業時間内であれば予約なしでも見学可能です。
個人オーナーの物件は事前に連絡をして見学日程を調整します。
気に入った物件があれば入居申請をし、審査が通れば契約に進みます。
このとき、契約内容をよく確認しておき、気になる点やオプションをつけて欲しい場合は交渉します。
新住所の連絡と引っ越し手配
審査が通って新住所が決まれば、会社や引っ越し業者、銀行等に新住所を連絡します。
また引っ越し業者には入居日も伝えて、航空便や船便の配達手配をしてもらいましょう。
電気、ガス、水道、ネットの契約
新居と入居日が決まればライフラインの契約も必要です。
電気やガス会社は複数あるので色々あるプランの中から自分に合うものを選べます。
新規や1~2年契約であればキャンペーン割引をしているところも多いので数社で比較してみるといいでしょう。
インターネットとテレビは地域によって対応している会社が限定されています。
COMCAST、AT&T、Verizonなどが大手です。
新居に必要なものを購入
家具や家電、その他の生活用品を購入します。
IKEA、Walmart、Target、Bed Bath & Beyondなどに行けばまとめて購入できて便利です。
最初は必要最低限のものだけでいいからじっくりお気に入りのものを探したい…
というのであればディスカウントストアを利用するのもおすすめです。
病院の手続き
健康保険の加入&確認
駐在員であれば渡米後すぐに会社が健康保険の加入手続きをしてくれるはずです。
保険証を渡されたら保険会社、保険プラン、保険証番号は確認しておきましょう。
また保険会社のウェブサイトにアカウント登録をしておくと医療費の精算もオンラインで確認できるので便利です。
ホームドクターを探す
気を付けていてもいつ事故や病気が起きるかはわかりません。
アメリカでは加入している保険会社やプランによって利用できる病院、そして自己負担する費用が違います。
原則予約制診療なので、もし急に診てもらいたい状況になっても何日も待つかERに駆け込むことになります。
保険が適用される病院の中からホームドクターを探し、元気なときに一度受診しておきましょう。
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