未就学児のお子さんを連れて海外生活をする場合、幼稚園や保育園の手続きが気になりますよね。
以前アメリカの託児所事情やプリスクールに子供を預けた理由を紹介しました。
今回はプリスクールの探し方や手続きの方法を紹介します。
まずはアメリカのシステムを知っておこう!
預け先の名称と区分
アメリカで義務教育以前に子供を預けられる施設は3つに分けられます。
- Daycare…日本の保育園に近く、フルタイムで預けられる。給食あり。
- Mother’s Day Out・Parents Day Program・Nursery…託児所
- Pre-school(公立・私立)…日本の幼稚園に近い
プリスクールは一般的に2~5歳の早期教育を行う場です。
日本と異なる特徴は2点あります。
専業主婦or主夫の家庭でも預けることが可能なこと、3歳未満のクラスを設けていることです。
厄介なことに上記の施設名だけでは実施している教育プログラムを判断するのは難しいです。
なぜかというとデイケアのようにフルタイムで預けられるプリスクールや、
日本のこども園・幼保園のような複合型のデイケア等があるからです。
そのため、この記事ではプリスクールと同様のプログラムを実施しているデイケアや託児所も含めて「プリスクール」と呼ぶことにします。
新年度の始まりは9月
新年度は9月から始まり(地域によっては8月末の場合も)、5月に終わります。
一年の間にはクリスマス前~年末年始の冬休み、3月頃の春休みがあります。
6~8月は夏休みで一般のクラスはありませんが、サマーキャンプという形で教育プログラムを行っているところもあります。
何月何日生まれで学年を区切るかは州やプリスクールによって異なるので事前に確認しておきましょう。
翌年度から通う手続きの時期
9月から通うための手続の開始時期は地域や施設によって幅があります。
早ければ秋から見学や説明会を実施し、春までには手続きを完了する流れです。
申し込み手続き
次に手続きの段取りを簡単に紹介しますね。
この流れは私が住んでいた南部都市の方法なのでお住まいの地域によって異なるかもしれません。
1、見学&説明会に参加
気になるスクールがあれば見学や説明会に参加します。
日程はホームページで検索またはオフィスに問い合わせすれば確認できます。
決まった日程に実施する場合もあれば、随時見学を受け付けしているところもあります。
夕方や夜に説明会をするプリスクールもあるので、ベビーシッターを雇ったり、知り合いの家に子供を預けられるようにしておきましょう。
参加は夫婦一緒が原則で子供の同伴はNGという場合が多いです。
見学するときはスクールのおもちゃで遊ばせてくれました。
2、願書提出
入園したいプリスクールを決めたら願書を提出し、Application Feeを支払います。
人気のプリスクールには申込者が殺到するので、早めに手続きをしましょう。
定員よりも希望者が多い場合は先着順、選考、抽選のいずれかで決めます。
中には運営している教会会員や親が運営企業に所属している人、兄姉が通っている人を優先することもあります。
3、結果通知
応募締切から約1カ月後にプリスクールから返事があります。
入園可能であれば正式に手続きをし、期日までに入園金を支払います。
4、入園書類記入
入園が決まったら書類一式を受け取ります。
緊急連絡先、スクール活動における同意書、子供の健康や性格などに関する調査など記入する項目は多岐に渡ります。
提出期限は夏休み前と入園直前のオリエンテーション時のいずれかに分かれます。
※ウェイティングリスト(Waiting List)
希望者が定員を超えた場合は、残りの希望者はWaiting Listに登録されます。
受験の補欠合格をイメージするとわかりやすいと思います。
内定している人が何らかの理由で辞退した場合にWaiting List登録者が繰り上げされて通うことができます。
志望順位が高い他のスクールに通えるようになった、急遽親の転勤が決まった、等の理由が多いので、動きがあるのは夏休みか新学期直前です。
そして自分の順番を知っておくことも大事です。
一般的な話として、クラスの定員が12名のスクールでWaitingの順番が5番目以降は通える可能性が非常に低いと考えられます。
第一志望のスクールに希望者が多いケースも考えて、複数候補を決めて申し込みをする安全策を取る家庭が多いです。
募集期間を逃すと通えない?
渡米の時期は人によって異なります。タイミングよく翌年度の募集期間に申し込みができるとは限りません。
募集期間が終わっていたり、年度の途中から通いたいという場合はどうすればいいのでしょうか。
応募期間後に翌年度の申し込みをする場合
翌年度の定員に空きがあるスクールを探し、申し込み手続きをします。
確保したスクール以外に希望するスクールがあればWaiting Listに登録して空きが出るのを待つことになります。
帯同家族が来る前に駐在員が手続きを済ませている場合もあると思います。
家族の渡米と新年度スタートに数カ月のギャップがあるときは、9月から通い始めるまでの数カ月間の授業料も支払うことを念頭に置いておきましょう。
枠を確保している訳ですから、子供が実際に通っていなくても授業料は支払うのが一般的です。
良心的なスクールであればディスカウントしてくれるところもあるかもしれません。
年度の途中から通う場合
現時点で定員に空きがあるプリスクールを探して通うことになります。
年度内に空きが出たら他のプリスクールに転園したいならば、Waiting Listに登録しておきます。
申し込みは今年度と翌年度の両方の手続きを忘れないようにしましょう。
翌年度も同じスクールに通うつもりならば、スクールの案内に沿って手続きすれば大丈夫です。
家庭で取り組むEducation Challengeシート
候補のプリスクールの検索方法
プリスクールを探すには地域情報誌、新聞、ウェブサイト、口コミなどの方法があります。
簡単なのはGoogleやYelpを利用したインターネットでの情報収集です。
「child care」「pre-school」といったキーワードを入力すれば候補が出てきます。
また、実際に通っている人からの口コミも有力な情報源です。
プリスクール選びの条件を元に検討
スクールによって教育プログラム、学費、設備、スタッフは異なります。
重要視するものと優先順位を整理して検討します。
見学してからわかることもあるので、見学をしてから判断することをおすすめします。
このスクールは週ごとにテーマを決めてアクティビティをします。
主なチェック項目を記載するので参考にしてみて下さい。
一覧表を作成して見学する時にチェックしていくとわかりやすいです。
- 学費
- 教育方針
- 通う日数と時間
- 自宅からの距離と周囲の治安
- 設備の安全性と衛生面
- スタッフの人柄や雰囲気
- 保護者のボランティアの頻度や有無
- 特別な配慮が必要な子供への対応
見学は実際にスクールに通っている子供達がいる時間帯で、子供同伴でも大丈夫なところが多かったです。
夫婦一緒に見学するとチェック欄の確認や質問なども漏れがなく、両方の意見を持って相談できるので良いです。
おわりに
私がプリスクール探しをして感じたことは、早くから情報収集することが大切だということです。
人気のスクールはすぐに定員が埋まってしまうので、タイミングを逃してしまうとどこもWaiting List登録で空き待ち…という状況になりかねません。
日本と違うシステムで言葉の壁もあり、検討や手続きにも時間がかかります。
色んな方法で情報収集し、迅速に行動することをおすすめします。
以上がプリスクールの探し方と手続きの方法でした。
皆さんのプリスクール選びの参考にしてみて下さいね。
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