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【アメリカ駐在】海外出産レポ①~計画分娩の場合~

臨月になりいよいよアメリカで初出産!

初産は予定日よりも遅くなる可能性が高いという情報から、

私は勝手に自分もそのケースに当てはまるだろうと思い込み、のんびりと過ごしていました。

ところが38週目に行った超音波検査で突然出産しなければならないことを告げられて大慌て。

今回は陣痛誘発剤を使った早期計画分娩から始まり、経膣分娩で出産するまでの過程や病院の様子を紹介します。

 

※妊娠中の記事はこちら↓

検査薬購入~初診まで

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まさかの2週間早い計画分娩

以前、妊娠中のトラブルを紹介した記事でも少し紹介した通り、

超音波検査によって子宮内の羊水の量が少ないことが判明しました。

胎児の安全のために、即日入院して分娩しなければならないと言われたら医師の指示通りに行動するしかありません。

 

「最後にお腹の中のベビーを見られる~♪」と浮かれ気分で同行していた夫もまさかの事態。

午後に出勤する予定が、付添いのためにそのまま数日間、

有休(Paternity leave扱いだったかもしれません)を取ることになりました。

それぞれ日本の家族や夫の会社、友人関係に連絡し、仕事の調整や予定のキャンセルをしました。

 

1日目 夕方:入院手続

自家用車で病院に到着すると、救急兼入院受付の窓口で手続きをします。

来院した理由を告げ、保険証と身分証明証(免許証)を提示し、入館証にサインをします。

 

私はドクターの名前と検査結果を受けての出産を指示されたということを伝えました。

受付スタッフが医師からの指示と照らし合わせて情報が正しいか確認してくれます。

またセキュリティのため本人以外の同行者もすべて身分証明証を提示する必要がありますので、

日本からの家族がいる場合はパスポートの持参も忘れてはいけません。(子供は必要なし)

 

入館の許可が出ると腕にリストバンドを巻いてもらえます。

出産から退院までの間、院内の指定エリアを出入りする際にこのリストバンドに入力された情報でセキュリティチェックを行います。

もし外れてしまった場合は手続きをすれば再発行してもらえます。

 

受付手続が終わるとナースが緊急処置エリアに案内してくれます。

待機人数が多い場合は部屋が空くまで待合室のベンチで待つことになります。

妊娠中期に倒れた時もここに来て、数時間待たされたので今回も覚悟はしていたのですが、15分ほどで個室へ案内されました。

 

診察台や医療器材がある部屋ではまず妊婦と胎児のバイタルチェックを行います。

脈や血圧測定、外側からの腹部の触診、子宮口の確認が行われました。

問題なければ分娩室に移動するのですが、この時は準備できている分娩室がなく、2時間くらいこの部屋で待機することに。

 

遅くなるからここで入院患者の夕食を注文して食べちゃいなさい、との指示が。

レストランのようなメニュー表があり、その中から好きに選んで電話で注文します。

付添者分も一緒に注文できますが、保険適用の入院費用には含まれず、実費支払いが必要です。

案の定、量が多かったので私の分をシェアすれば十分でした。

メイン、サイドメニュー2品、デザート、ドリンクがセットを自由に組み合わせ可能

1日目 夜:分娩室へ移動して陣痛誘発剤投入

分娩室に入ると再度バイタルチェックを行い、脈拍や陣痛を感知する機器などを装着します。

帝王切開や緊急オペが必要な場合以外はベビーが生まれるまでこの部屋で過ごします。

ここからは管轄が変わり、担当ドクターとナース付いてチェックがてら自己紹介に来ます。

担当と言っても一人で複数の妊婦を受け持ち、病院は昼と夜の2シフト制なので、12時間経てば交代に。

でも引き継ぎもしっかりしてくれていると感じ、不安はありませんでした。

 

分娩室の設備

私が利用した病院の分娩室はこのような設備が揃っていました。

  • ベッド兼分娩台
  • ソファ(付添いの人が休憩できるのでとても大きい。組み換え式で簡易ベッドにもなる。)
  • 付添い用の枕とブランケット
  • 生まれたベビー用のベッド兼機材
  • ユニットバス
  • トイレ
  • ロッカー
  • テレビ(好きな番組や映画を観れる)
  • 入院服(背中が開閉式)
  • 靴下
  • バスタオル、タオル
  • アメニティ(シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、歯ブラシ、歯磨き粉など)

 

※水分は妊婦の健康状態に応じて水、ノンカフェイン飲料、ソフトドリンクが自由に飲める

※共有スペースに付き添い家族用の無料ドリンク&スナックコーナー

痛みへの対処は寛容

私は痛がりなので子宮口の開き具合をチェックする時が大変でした。

緊張と恐怖のため激痛を感じ、その拒否反応で体が固まってしまい、ドクターがなかなか確認できませんでした。

2回くらいトライしてダメだったので、今度は無理やり押さえつけられるのかと心配でしたが、体がリラックスできる薬を注入。

それでもまだ痛いと叫んでいたら弱い麻酔を打ってもらいました。

我慢の精神が根付いている日本人としてはこんなにあっさり痛みから逃れる方法を取るものか、と驚きです。

 

陣痛誘発剤を入れる

誘発剤を使ってしばらくすると微弱な陣痛が始まりました。

モニターの画面で陣痛のタイミングがわかるので、夫はハラハラでしたが、この時は余裕がありました。

 

ドクターやナースも定期的に確認に来るだけです。

たまに機械から電子音がなるとすぐにナースが駆けつけるのは、体に装着した機器の情報がナースステーションでも共有して見れるからだそう。

 

深夜には次第に痛みが増し、時々強い波が来ては悶絶していました。

妙な腹圧もあったので、陣痛で痛いのか、膀胱が圧迫されて痛いのか判断ができませんでした。

そんな時、なんとドクターが子宮口のチェックに!

ずーっと痛みが続いてて、こんな状態で力を抜いてリラックスなんてできない!と主張したのですが、

モニターで陣痛は終わっているとわかるので、痛みはないはずだと却下。

またもや暴れながらの確認になってしまいました。

 

結局は尿が溜まってて膀胱圧迫して痛かったようで、トイレに行ったら嘘のように痛みが引いていきました。

初産で出産までに経験した痛みはこの時が一番でした。

 

2日目 朝:陣痛促進剤投入

約半日経ってもなかなか子宮口は開いてくれず、促進剤を投入。

ずっとベッドの上にいるので足がゾウのようにむくんでパンパンでした。

ナースが体勢を工夫してくれたり、夫にマッサージをしてもらっても気休めにしかならず…

そして私にとってはとても心配だった出産時の便意。

いきんだ拍子に出てきてしまうという話も聞いて、腸の中をきれいにしてから出産したいと考えていました。

ナースに依頼すると「本当にやるの?やらない人も多いのよ。」と何度も言われましたが、

2日くらい便が出ていなかったので意思は変わりません。

全部出してしまったので、安心してベビーが出てくるのを待ちました。

 

2日目 夜:硬膜外麻酔投入

入院から丸一日経った頃に麻酔を導入しました。

この時点で息苦しさや酷い生理痛のような痛みはあったものの、

我を忘れるほど絶叫するような痛みではありませんでした。

今回は予め麻酔科医が来るタイミングがわかっていたので、その前に入浴と食事を済ませておきます。

 

麻酔を投入する時は分娩室には妊婦とナースだけで待機し、夫は退室しないといけませんでした。

はっきりした理由はわかりませんが、麻酔を使う・使わないの最終判断で妊婦本人の意思を尊重するためではないかと思います。

 

麻酔科医から使用する麻酔の種類とリスクの説明、そして同意の再確認があります。

これは妊婦健診で以前同じことを聞いていたので、問題ありませんでした。

もし、当初は麻酔を使用しない希望をしたなら、この時たくさんの書類と一緒に説明を受け同意書にサインします。

電話での日本語通訳サービスも利用できます。

 

麻酔の針を背中に指すときは枕を抱え込み、背中を丸める姿勢を取ります。

ナースが呼吸を整えてリラックスさせてくれ、すぐに終わりました。

針とチューブをテープでしっかり固定し、ベッドに寄り掛かったり、寝ている姿勢で違和感がないか確認します。

 

麻酔を入れた後は下半身の感覚がなくなり、陣痛の間隔も大きくなりました。

麻酔がどの程度効くのかは個人差があるそうです。

まったく効かずに痛い思いをしたという人もいれば、

全然痛みを感じずリラックスできるという人もいます。

私は後者だったのですが、効きすぎて足に力が入らず、まったく動かせない状態になってしまいました。

こういう場合は麻酔の量を調整してもらえば動かせるようになります。

陣痛による痛みはほぼ皆無で、腹圧がある以外は普段通りに過ごせました。

 

そして麻酔投入後はベッドから移動はできませんが、尿管から直接排泄するのでトイレの心配はありません。

もしも大きい方をする場合はナースを呼べば、ベッドの上で排泄できる携帯型おまるを準備してくれるそう。

また、麻酔中には食事ができず、飲み物も制限されます。

水分補給するときは液体ではなく氷を口に含み、ゆっくり舐めながら溶かして喉を潤します。

 

3日目 朝:いよいよ出産本番

子宮口全開

3日目の朝にようやく子宮口全開となり主治医が登場しました。

運良くこの日は出勤日だったようで出産の担当をしてもらえます。

そしてこのタイミングで日本からの母も病院に到着。

 

子宮口のチェックが終わり、「今から産むよ~!」と言って準備しに部屋を出て行ったので、

ドクターを始めたくさんのスタッフが戻ってくるのかと思いきや、ナースが一人来ただけ。

 

ベッド下にあった足を置く器材を両脇に設置し、モニターで陣痛の波が来たらいきむように言われました。

でも感覚がないのでどこに力を入れたらいいかわかりません。

そのことを伝えるとソファに仰向けになってレクチャーしてくれました。

何度かいきんでもコツを掴めなかったので、今度は夫と母に脚を持って、いきむタイミングで押すように指示を出します。

まさか家族がアシスタントになるとは思いませんでした。

そして陣痛のタイミングを教えてくれるときのテンションがとても高いです。

「Ready? Go!! PUSH!! PUSH!! PUSH!!」

という感じで毎回盛り上げてくれるのです。

分娩時には青い部分が移動します

 

そんなこんなで2時間以上いきみ続け、ベビーの頭が見えてくる頃にドクターが大勢のスタッフや機材と共に入室しました。

この頃には麻酔の効果が薄くなってきてだんだん感覚が戻ってきていたので、いきむコツはつかんでいたのですが、

一方で麻酔が切れて突然痛みが襲ってきたら…という恐怖もありました。

最終段階に入る前に再度麻酔を調整してもらいます。

 

素晴らしいと感じたのは分娩指導しつつずっと付き添ってくれたナースを始め、スタッフのポジティブな対応です。

褒めて励ますのが上手く、長丁場で疲れていてもあともうひと頑張りしようという気持ちにさせてくれます。

(陣痛による痛みはないのですが、いきむ動作で慣れない筋肉を使い続けて消耗していました。)

一番盛り上がったのはベビーの頭部に髪の毛がたくさん生えているとわかったときです。

欧米人のベビーは一般的に髪の毛も少なく色素が薄いらしく、

生まれたときから真っ黒でふさふさの髪の毛があるアジア人ベビーへの賞賛はすごいと後に知りました。

 

頭が出始めると何かが股の間に挟まっている違和感を感じました。

だんだんベビーが出てきている手ごたえもあるものの、あと一歩届かない。

 

夫曰く、少し出ては引っ込んで…を繰り返していたそうです。

次の陣痛を待っている間に戻ってしまいそうな気がしたので、

手ごたえを感じた時に陣痛に関係ないタイミングでも続けていきみたいとドクターに申し出ました。

 

最後はお腹からベビーがするっと出て行く感覚がはっきりわかりました。

お腹や骨盤にあった圧迫感がなくなるからでしょうか。無痛分娩でもこういう感覚があるのは不思議でした。

産声が聞こえ、姿を見せてもらうと自然と涙が出てきました。

やっと会えた嬉しさとその小ささに感動しました。

 

3日目 午前:産後の処置

ベビーの処置

出産時に異常がなければ家族がへその緒カットできます。夫がカットした後、

すぐに母親の胸元に移動し、カンガルーケアを行います。

しばらく母親が抱っこした後、ベビー用のベッドに移動して身体測定や体についた汚れを落としてもらいます。

バイタルチェックで問題なければリストバンド、防犯タグ、オムツ、帽子を装着し、スワドルで巻かれます。

この時、スタッフの妨げにならない場所からの写真や動画撮影は問題ありません。

私(母親)の処置

ベビーが出たらお腹を押して胎盤を押し出します。

カンガルーケアをしている間に裂傷した部分を縫合します。

会陰切開する間もなく私がいきんでしまったので裂傷してしまいました。

胎盤が出て縫合が完了すれば終わるのですが、子宮からの出血が止まらず処置が長引き、体が一時的なショック状態になりました。

 

まさかの出産トラブル??

無事に生まれた喜びも束の間、ベビーとカンガルーケアをしている途中から体に異変が起きました。

寒気がして息苦しく、震えが止まらない状態です。

夫と母は小児科スタッフが対応しているベビーに釘づけで、ドクターは産後処置の真っ最中。

誰かに自分の状況を伝えたくても英語が出てこないし、やっと言えた言葉は「Help Me」の一言。

呼吸すらできなくなりそうなパニック状態で話しかけられることも頭に入ってきません。

とにかく「Cold」「Shaking」「Difficult Breath」を繰り返したら酸素マスクと温パットを付けてくれました。

この時の記憶は曖昧なのですが、ドクターから「バイタルの数値は大丈夫だから心配しないで!」としきりに言われていました。

 

どうやら子宮の戻りが悪くて大量出血し、それが原因で体が一時的にショック状態になったようです。

なんとか止血して産後の処置も完了。

 

自分の仕事が終わったスタッフから順にあっさり退出してききました。

私の処置でバタバタしていたのですが、ドクターに出産立会い証明書のサインを書いてもらうのは忘れませんでした。

 

落ち着いた後、ドクターから経緯と現状の説明を受けました。

一般的には出産するとすぐに子宮は収縮して止血機能が働くそうですが、

私の場合収縮が遅く、それによって出血が止まらなかったようです。

出血量は1.5リットルで輸血が必要なギリギリのラインでした。

羊水が減少したいたことと、産後の大量出血があったことから、他に異常がないか胎盤を検査に出して調べるということです。

経過観察のため24時間はそのまま分娩室にとどまることになりました。

病室には容態が急変した際に対応できる器材が揃っていないからです。

 

英語によるコミュニケーションの壁

出産では健診時に同行している通訳の方はいません。

麻酔や緊急帝王切開の説明と同意書サインやよほど意思疎通が難しい場合には電話での通訳サービスを利用できますが、

基本は自分達のみで英語のコミュニケーションになります。

 

今回は計画分娩で段階を追って麻酔も導入し、余裕を持って対応できていましたが、

最後に私の状態が急変したことで言葉の壁の大きさを再認識しました。

 

同時に、夫にも出産や育児に備えて医療用語や育児用語の予習をしっかりしておいてもらうよう、

もっと強くお願いしておくべきだったと反省しています。

 

産後処置の間、英語で会話することが難しかったので、

日本語で搾り出すように声を出して夫に通訳をお願いしました。

が、症状を伝えて欲しくても、伝えようとしないし、携帯や私がもしもの時のために準備していたノートで

わからない単語を調べようともしないという態度に幸せな気持ちがさーっと冷めていきました。

「私は生まれたばかりの我が子を残して、ここで息絶えてしまうかもしれない…」

そんな考えが頭をよぎりました。

しかし、「こんな頼りない夫に子供を任せられない、私が守らないと!」という気持ちでした。

 

後に夫とこの時のことを聞いところ、彼も何をしていいのかわからないパニック状態だったそうです。

母子共に無事に出産を終えられるのは奇跡なんだということを、もっと夫婦で自覚して準備しておくべきでした。

 

アメリカでの出産&無痛分娩を経験して感じたこと

【良かった点】

  • 分娩室の設備が整っていて妊婦も付添いも快適に過ごせる(入浴・仮眠・食事)
  • 分娩台のある部屋に移動せずに、自分の個室でそのまま出産できる
  • 麻酔を使うことで体力を温存できた

 

【反省点】

  • 英語でのコミュニケーションや緊急事態の際の準備不足
  • ベビーが生まれるまで時間があったので、未読だった育児本などを持参して読み返しておけばよかった
  • 食事は美味しかったが白米を使ったメニューが少なく、おにぎりや電子レンジで温めるインスタントの白米を持参すればよかった

 

総合的にアメリカで出産できたメリットは大きかったです。

けれど、予期せぬ緊急事態が起きた際はハイリスクだと実感しました。

今回は陣痛の始まりからベビーが生まれるまで安心して病院で過ごすことができました。

ところが、一人の時に破水が起きたり、出血して胎盤剥離という状況になっていたら冷静に対処できなかったのでは?と思います。

 

おわりに

予想よりも早い出産で思わぬ事態に焦り、さらには出産直後に走馬灯をみるとは…。

まさに「出産は何が起こるかわからない」を実体験してしまいました。

ハプニングはありましたが無事に生まれたことが一番ですね。

麻酔のおかげで陣痛の苦しみが少なく、体力を温存して出産に臨めましたが、やはり最後にいきんで子供を産むというのは力仕事だと感じました。

 

妊婦やベビーの状況、病院の方針によって出産のケースは幾通りもあるので、アメリカで出産する一例として参考にしていただければ幸いです。

 

別の記事で破水からの2人目出産と入院中の出来事などを紹介していきたいと思います。

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